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2015年3月6日 VOL.037
撮影 藤澤順一氏に聞く
35mm撮影『ソロモンの偽証』
ベストセラー作家・宮部みゆきが、構想15年、執筆に9年を費やした、現代ミステリーの最高傑作と謳われている小説を、日本アカデミー賞ほか、主要映画賞を30冠受賞した成島出監督をはじめとする『八日目の蟬』チームが再結集し完全映画化。演じるのは、本作の為に1万人にも及ぶ候補者の中からオーディションで選び抜かれた新鋭33人。
共演は佐々木蔵之介、夏川結衣、永作博美、小日向文世、黒木華、尾野真千子ら日本映画界が誇る豪華俳優陣。真っ新な演技と成熟した演技とのぶつかり合いは、スクリーンに想像を絶する化学反応を引き起こす。賢い者が、権力を持つ者が、そして正しいことをしようとする者が、嘘をついている。校内裁判の果てに、彼らがたどり着いた驚愕の真実とは―。
今回は、この日本映画史上最強のヒューマン・ミステリー超大作と謳われている本作を、35mmフィルムで撮影された藤澤順一氏にお話を伺いました。
フィルム撮影選択の経緯
ー 今回、35mmフィルム撮影を選択された経緯について教えてください。
ここ最近の映画業界の風潮として、撮影はデジタルで、という流れがあるとは思うのですが、今回、この『ソロモンの偽証』前篇・後篇という2部作品を撮影するにあたって、まず原作、準備稿を読んだ時に、ほぼ直感的にこれはフィルム撮影でやりたいと強く感じたのが一番の理由です。言葉ではうまく表せないのですが、脚本を読み終えた後、正直この映画をどう表現するべきかわからなかったんですよね。