2019年 3月 6日 VOL.134

リヌス・サンドグレン(FSF)が35mmと65mmフィルムで撮影した映画『くるみ割り人形と秘密の王国』の豪華絢爛な映像美

くるみ割り人形と秘密の王国』より、クララ役のマッケンジー・フォイ(左)とシュガー・プラム役のキーラ・ナイトレイ Photo credit: Laurie Sparham. Copyright: Ⓒ 2018 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

スーパー35とラージフォーマット 65mmのコダックフィルムで撮影されたウォルト・ディズニー・ピクチャーズのファンタジー・アドベンチャー『くるみ割り人形と秘密の王国』は、『ラ・ラ・ランド』(2016年)でオスカーを受賞した撮影監督 リヌス・サンドグレン(FSF)が作り出した豪華な映像美と見事な撮影手法で高い評価を受けています。

ラッセ・ハルストレムとジョー・ジョンストンが共同監督を務め、アシュリー・パウエルが脚本を書いた本作は、E・T・A・ホフマンの短編小説『くるみ割り人形とねずみの王様』と、マリウス・プティパの『くるみ割り人形』が原作です。物語は、鍵のかかった卵型の入れ物をもらった少女クララを描いています。その中には、亡くなった母親から受け継がれた秘密が入っており、クララは鍵を探すため魔法の旅に出かけます。出演は、キーラ・ナイトレイ、マッケンジー・フォイ、エウヘニオ・デルベス、マシュー・マクファディン、リチャード・E・グラント、ミスティ・コープランド、ヘレン・ミレン、モーガン・フリーマンです。

『くるみ割り人形と秘密の王国』より、クララ役のマッケンジー・フォイ Photo credit: Laurie Sparham. Copyright: © 2018 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

撮影はサンドグレンの指揮のもと、2016年10月にロンドンのサウス・ケンジントンでスタートし、その後、英国アカデミー賞受賞のプロダクションデザイナー、ガイ・ヘンドリックス・ディアスが作成した精巧な巨大セットで行われました。このセットは、イギリスのパインウッド・スタジオに建てられました。架空の“お菓子の国”、“雪の国”、“花の国”、そして謎の多い“第4の国”などのセットです。さらにこのセットの中には、大きな跳ね橋と壮麗な舞踏場のある宮殿や“クリスマス・ツリーの森”があり、その木の中心には卵型の入れ物の鍵が吊り下げられています。『英国王のスピーチ』(2010年)などでたびたびアカデミー賞にノミネートされ、『眺めのいい部屋』(1985年)、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015年)でアカデミー賞を2度受賞したジェニー・ビーヴァンが衣装デザインを担当しました。本作の撮影は、2017年1月下旬に終了しました。

『くるみ割り人形と秘密の王国』より、クララ役のマッケンジー・フォイ(左)とキャプテン・フィリップ役のジェイデン・フォーラ=ナイト Photo credit: Laurie Sparham. Copyright: © 2018 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

「フィルムの利点は、デジタルとは違って様々な幅広いスタイルやルックに自動的に対応してくれることです」とサンドグレンは言います。彼は、デイミアン・チャゼル監督のダンス・ミュージカル『ラ・ラ・ランド』や、ジョナサン・デイトンとヴァレリー・ファリスが監督した、1970年代のテニス界を描く『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』をコダックの35mmフィルムで撮影しました。『くるみ割り人形と秘密の王国』の後は、オスカー候補と名高いチャゼル監督のスペース・アドベンチャー『ファースト・マン』の撮影が控えており、これは異なるフィルムフォーマットを組み合わせて撮影しています。

「『くるみ割り人形と秘密の王国』で再びフィルムを使うという決断は、脚本と、壮観な映像美を作りたい、これから先、何度も観返してもらえるような古典映画にしたい、というラッセ監督の希望から生まれました」

『くるみ割り人形と秘密の王国』のセットにて、撮影監督のリヌス・サンドグレン(FSF) Photo credit: Laurie Sparham. Copyright: © 2018 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

「パインウッドにあるガイ・ヘンドリックス・ディアスの素晴らしいセットに足を踏み入れ、ジェニー・ビーヴァンによる豪華で美しい衣装デザインのディテールを見た途端、私はこのファンタジー・アドベンチャーを世に届け、スタッフの見事な仕事ぶりの全てを保存するのに最適なのはフィルムを使うことだと理解しました。それだけでなく、ハイライトや影のディテールはもちろん、火明かりや肌のトーンなど、フィルムがもたらしてくれる無類の品質については言うまでもありません」

『くるみ割り人形と秘密の王国』の贅沢な映像美を支え、サンドグレンが言うところの「カメラで捉えられる最高のルック(映像の見た目)」を記録するため、彼はマルチフォーマットの手法を採用しました。本作では基本的に、クローズアップや中距離撮影はスーパー35の3パーフォレーションで、コダック VISION3 200T カラーネガティブ フィルム 5213を使っていますが、セットや衣装のディテールをよりワイドなアングルで撮影するのには65mmの5パーフォレーションで500T 5219を使いました。サンドグレンはこのマルチフォーマットの手法を次作の『ファースト・マン』でさらに発展させています。『ファースト・マン』では、コダックのスーパー16、35mmおよびIMAXのフォーマットを組み合わせ、心を揺さぶるストーリーテリングを実現しています。

『くるみ割り人形と秘密の王国』より、バレリーナ・プリンセス役のミスティ・コープランドとスイーツ・カヴァリエ役のセルゲイ・ポルーニン Photo credit: Laurie Sparham. Copyright: © 2018 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

『くるみ割り人形と秘密の王国』でコダックのフィルムを使う選択をしたことについて、サンドグレンはこう語っています。「200Tと500Tは両方とも美しく自然なルックを持っており、色の再現性において非常に相性が良いのです。ですが、それぞれ特有の持ち味を生かして、ストーリーテリングの違う面を支えることもできると考えました。例えば、200Tは粒子が若干細かく、やや密度が高いのですが、それは“クリスマス・ツリーの森”のようなセットデザインの、眩く凛とした要素を引き出すのに役立つと思いました」

『くるみ割り人形と秘密の王国』の撮影現場 Photo credit: Laurie Sparham. Copyright: © 2018 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

「これまでずっと、美しく生き生きとした映像の500Tを愛用してきました。500Tは200Tよりも若干粒子感があり、より質感が出るので、非常にロマンチックな雰囲気を出せます。それに加え、より大きな65mm 5パーフォレーションの画質にも驚かされます。このフォーマットには明らかなシャープネスがあり、私はそれが複雑なディテールや、ワイドショットの深みと影のニュアンスを表現してくれることをわかっていましたし、最終版の1.85:1のアスペクト比に合わせるために、ポストプロダクションで縮小してもきれいになることがわかっていました」

本作で撮影された35mmフィルムは、パインウッド・スタジオに拠点を置くコダック・フィルム・ラボで現像されました。当時、コダック・フィルム・ラボではまだラージフォーマットの現像ができなかったため、65mmフィルムはフォトケムで現像されました。

「いまだに私にとっては、観客が感情的に入り込める一番の方法がフィルムなのです」とサンドグレンは締めくくります。「フィルムを使った結果、『くるみ割り人形と秘密の王国』は、魔法と魅力に満ちた、活気ある魅惑的な映像になっています。とりわけ、類まれな画質を持つ65mmフィルムの、素晴らしいセットと衣装の引き立て方、捉え方には満足しています」

(2019年1月8日発信 Kodakウェブサイトより)

『くるみ割り人形と秘密の王国』

 原 題: The Nutcracker and the Four Realms
 製作国: アメリカ
 配 給: ディズニー

 公式サイト:

 https://www.disney.co.jp/movie/kurumiwari.html

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