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2026年 4月 20日 VOL.260

米『IndieWire』より ― 新製品「VERITA 200D」開発の舞台裏

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コダックが新しい映画用カラーネガフィルム「VERITA 200D」を発表した当日、主に映画・テレビ・ストリーミング作品を扱うアメリカのオンラインメディア『IndieWire』が、同製品の開発の舞台裏に迫まる記事を公開しました。今号では、その参考翻訳をお届けします。

『IndieWire』の記事本文はこちら

Inside the New Film Stock Kodak Created for ‘Euphoria’ Season 3

『ユーフォリア/EUPHORIA』シーズン3のためにコダックが開発した新フィルムストックの舞台裏

コダックが「VERITA 200D」を発表した。『ユーフォリア/EUPHORIA』の撮影監督マルツェル・レーブが、よりクラシックなハリウッドらしい色彩と肌の色調表現を追い求めたことが新ストック誕生の契機となった。


記事:クリス・オファルト
April 10, 2026 4:30 pm

'Euphoria' Season 3 / HBO

『ユーフォリア/EUPHORIA』シーズン2のために、かつて生産中止となっていたエクタクロームを(訳注:35mm 映画用で)復活させたコダックは、シーズン3に向けてまったく新しいフィルムストックを開発した。

本日コダックは、『ユーフォリア/EUPHORIA』の撮影監督マルツェル・レーブとの共同開発を経て、「VERITA 200D」を一般向けに正式発売した。レーブは、今週日曜日に配信予定のシーズン3 第1話の撮影に、VERITA 200Dの35mm版と65mm版を使用している。

この中庸感度・デーライトバランスのフィルムストックは「クラシカルな映画的表現」を謳っており、往年のフィルムに近い色彩と肌の色調表現を再現する。コダックの今の主力製品VISION3の精細な描写とは異なる味わいとなる。

コダックの新製品説明によると、「VERITA 200Dは、細部まで再現されたハイライト、高い彩度、深みのある黒、そして温かみのある自然な肌の色調をもたらす。コダックのVISION3カラーネガフィルムと比較してダイナミックレンジは短めながらも極めて豊かで、よりクラシックな映画的表現をもたらす」

シーズン3に関するインタビューで、クリエイター兼監督のサム・レヴィンソンは『IndieWire』に対し、このフィルムストックは新シーズンのビジュアルにおける自分の構想と合致していると語った。

「もう少しクラシックな雰囲気にしたかった」とレヴィンソン監督は語った。「昔のハリウッド映画のような感触を出したかったんだ」

コダックの映画部門の統括責任者 ヴァネッサ・ベンデッティによると、マルツェル・レーブとの対話は3年以上前、彼が自身とレヴィンソン監督の求めるものを初めて語り始めた頃にさかのぼる。具体的な内容は『ユーフォリア/EUPHORIA』の構想に特化したものだったが、対話の性質自体は、彼女がこれまで多くの映画作家と交わしてきたものと同様であったという。

「コダックが長年にわたり画質を磨き上げてきた一方で、映画作家たちは今、デジタルとの差別化を図るためにあえてその流れに逆らおうとしている」と、ベンデッティは語った。

これは撮影監督たちが長年訴えてきた問題だ。新しいフィルムストックの技術が、ダイナミックレンジや色再現においてあまりにも高品質でクリーン、そしてリアルになりすぎているというのだ。その過剰な潔癖さは、デジタル撮影が生み出すハイパーリアリズムへの対抗としてフィルムに手を伸ばす映画作家たちの動機とはむしろ正反対のものだ。何十年もの間、エド・ラックマンや故ハリス・サヴィデスといった撮影監督たちは、フィルムを「痛めつける」(アンダー露光、増感現像、フラッシング、収差のある古いレンズの使用など)ことでカラリストと協力しながら、新しいフィルムストックを往年のフィルムのような描写に近づけようと工夫を重ねてきた。

「『昔のフィルムを復活させてもらえないか』という依頼を毎日受ける。彼らが参考とする素材は70年代、80年代、90年代のもので、EXRフィルムや初期のVISIONシリーズのルックや質感を記憶しているからだ」とベンデッティは語る一方で、古いフィルムを単純に復活させることがいかに難しいかを説明した。「難しい理由のひとつは、かつての製品ラインの配合に使われていた素材や成分がもはや入手できないことを、多くの人が知らない点だ。だからこそ、それらのフィルムを完全にゼロから作り直す必要がある」

'Euphoria' Season 3 / HBO

VERITA 200Dの開発にあたり、コダックのフィルム設計チームはマルツェル・レーブと協力してテストと改良を重ね、求められるルックに合致するだけでなく、現代のワークフローでも実用的に機能する新しいフィルム構造を作り上げた。ベンデッティは、VERITAの誕生がVISION3とは異なる新たな選択肢を求める映画作家たちに向けたコダック製品ラインの拡張への第一歩に過ぎないことを願っていると語った。また彼女は最近、この問題に強い関心を持つ撮影監督たちから直接意見を聞くべく、コダックのフィルム設計チームをロサンゼルスで開催されたASCアワードに連れ出した。

VERITAはコダックと『ユーフォリア/EUPHORIA』のコラボレーションから生まれたため、同社はシーズン3の公開まで正式発表を控えていたが、すでに他のプロジェクトでも使用されている。撮影監督のパトリック・スコラは、A24が6月に公開予定の『The Death of Robin Hood(原題)』でVERITAを使用した。また『ブルータリスト』でフィルムへの強いこだわりを見せたブレイディ・コーベット監督と撮影監督のロル・クローリーのコンビは、ロバート・パティンソンが出演するフランスの小麦ビール「1664」の広告キャンペーンでこのフィルムを試した。本日後半、コダックの各ソーシャルメディアで、『ユーフォリア/EUPHORIA』新シーズンの映像を含むVERITAの短いサンプルリールを公開する予定なので、ぜひチェックしてほしい。

『ユーフォリア/EUPHORIA』シーズン3は、4月12日(日)に配信開始となる。(訳注:日本では4月13日(月)よりU-NEXTで独占配信)

「VERITA 200D」の詳細は、コダックのニュースリリースをご覧ください。

KODAK VERITA 200D 5206/7206 サンプルリール

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